産業用太陽光発電はメンテナンスが必要なことをご存知でしょうか?
太陽光発電は設置後に自動的に発電を続けますが、その性能を長く維持するには適切なメンテナンスが欠かせません。

「太陽光発電はメンテナンスが必要なの?」「具体的にメンテナンス費用はどれくらいかかるの?」「メンテナンスはどこまでやらないといけないの?」など、企業のご担当者さまからしばしば伺います。

本記事では、産業用太陽光発電のメンテナンスの基本と、費用の目安をわかりやすく解説します。設置を検討する際の参考にしてください。

産業用太陽光発電設備のメンテナンスは法律で義務化されている

産業用太陽光発電設備は、法律やガイドラインにより定期的な点検・修理が義務づけられています。発電効率を維持し、安全に運用するうえで欠かせない取り組みです。

「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(改正FIT法)」「電気事業法(電気事業法執行規則第53条第2項5号)」は、発電事業者に対して設備の適切な維持管理を求めており、法令違反をすると罰則があり、改善命令や認定取り消しといった制裁に繋がる可能性があります。

メンテナンスが義務化されている太陽光発電設備のケース

1.再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT法)の対象である全ての太陽光発電設備
2.電気事業法で定められている50kW以上の太陽光発電設備の全数

メンテナンスが義務化されていない太陽光発電設備のケース

FIT法の対象外であり、かつ出力が50kW未満の太陽光発電設備すべて
「出力が50kW未満でFIT法の適用を受けていない太陽光発電設備」を除けば、現行の法令によりメンテナンスは義務化されています。

太陽光設備のメンテナンスをしないとどうなるか

次にメンテナンスをしないと起こり得るリスクについて具体的に紹介します。

発電量が低下する

  • パネルの経年劣化や表面の汚れ
  • パネルのガラス損傷・劣化、機器内部の損傷
  • パネルの異常に伴う機器機能の低下
  • 電力会社との系統連系における電圧制限

これらの原因が重なると、太陽光発電の発電効率が大幅に低下する可能性があります。
発電効率が低下した状態で稼働を続けると、電力が十分に得られなくなり、売電収入や自家消費への影響が避けられません。これを防ぐためにも、定期的なメンテナンスが重要です。
定期的なメンテナンスで、発電量の低下を防ぎ、設備を効率的に運用できます。

大事故に繋がる可能性がある

太陽光設備の機器損傷や配線損傷によって、次のような事故が発生するおそれがあります。

  • 火災
  • 感電災害

メンテナンスの目的は、大きな事故に発展する前に、その予兆を見つけて対策を取ることです。
早期に問題を発見して、事故を未然に防ぐために、定期的なメンテナンスをおこないましょう。大事故に繋がる可能性がある

認定取り消しの措置が取られる可能性も

メンテナンスを怠ると、法律に基づき以下の措置が取られる可能性があります。

  • 指導・助言
  • 改善命令
  • FIT認定の取り消し

法令順守が求められており、重大な違反の場合は厳しい罰則が設けられています。
過去には、FIT認定基準に適合しない事業者の太陽光認定が、2025年までに370件取り消されています。

産業用太陽光発電のメンテナンスにかかる費用はどのくらい?

住宅用、50kW未満の産業用、50kW以上の産業用でメンテナンスにかかる費用は以下の通りです。

費用感
住宅用5~10万円/回
産業用(50kW未満)10~20万円/回
産業用(50kW以上)100~2000万円/回

上記の金額は一般的に扱われている金額となります。
また、設置状況によるため、個別に費用を確認する必要があります。

産業用太陽光発電のメンテナンスの頻度はどのくらい?

50kW未満、以上でメンテナンスの頻度が異なるため注意が必要です。
以下の表を参考にしてください。

頻度備考
50kW未満1回/年ガイドラインでは、設備が屋外に設置されているため、1回/年の頻度ではありますが、台風、地震、豪雨などの自然現象による被害、植物被害、鳥の被害などを含めて確認が必要です。
50kW以上2回/年保安管理業務外部委託承認制度説明資料 (経済産業省)、電気事業法執行規則第53条第2項5号では「太陽電池発電所については毎年2回以上」と定められている。

メンテナンスの点検項目一覧

代表的な点検項目は次の内容になります。

項目点検内容
敷地周り鳥の巣、植物などによる安全と機器性能の影響を確認する。
太陽電池モジュール著しい汚れ、さび、腐食、破損 及び変形を確認する。
固定状況を確認する。
パワーコンディショナー設置状況と侵入物の有無を確認する。
運転時の異常な音、振動、臭い、過熱を確認する。
表示部の発電状況の異常の有無を確認する。
配線電圧測定、絶縁測定
コネクタの結合確認と破損・損傷を確認する。
ケーブルの破損確認と張力(緩み)を確認する。

まとめ

産業用太陽光設備のメンテナンスは、法律で定められた安全確保のための重要な取り組みです。設備を長期的に安定稼働させ、発電量を維持するには、定期的な点検が欠かせません。この記事をもとに、皆様の太陽光設備が長い期間、安全で電気をより多く発電して利用できることを心から願っております。
メンテナンスは電気系統を扱う作業も多く、非常に危険です。専門業者に依頼し、ご自身での点検は避けましょう。
株式会社FDでは定期点検やスポット点検のサービスを提供しておりますので、お気軽にお問合せください。

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